当院ではトリガーポイント理論で筋膜・筋肉に対する施術を提供しておりますが、来院される際の悩みは、頭痛・腰痛・五十肩・膝の痛み・肘の痛み・足底の痛み・大腿裏の痛みなどなど様々です。
その中でも、坐骨神経痛で来院される方は特に多いです。
坐骨神経痛(ざこつ神経症)は、腰から足にかけて伸びる坐骨神経が様々な原因で圧迫・刺激されることによって引き起こされる痛みやしびれを指します。
来院される方の病状を見てみると、臀部〜足の裏まで、腿の側面〜足の甲の部分まで、臀部から太ももにかけてなど、痛みの出るパターンも色々ですし、夜も眠れないほどの痛みの方から、軽い痺れの方と症状も人それぞれです。
また、整形外科で画像上問題なしと診断された方、少しヘルニアがある方、腰椎椎間板ヘルニアなど腰の手術を受けた方で、術後症状の緩和が見られなかった方もお見えになります。
坐骨神経痛の原因の一つとして、腰椎椎間板ヘルニアがあります。
腰椎椎間板ヘルニアに関してお話しすると、レントゲンやCT、MRI等画像診断をすると、中高年のほとんどの方で軽いヘルニアや椎間が狭いという所見があると思います。
若い方でも、そう言われた方はいらっしゃるかと思います。
少しのヘルニアや椎間が狭いといったものは、顔にできるシワのようなものであり、そういった指摘は骨格のお手本との相違点です。
骨や関節に明確な原因はないということです。
しかし手術を勧められた場合は、明らかな異常があるということになります。
逆に、湿布で様子を見ましょうと言われた方、牽引などのリハビリを勧められた方は筋肉に原因があると考えれれますので、ぜひトリガーポイント鍼灸を試してみてください。
それでは、坐骨神経痛に対してのトリガーポイント鍼灸についてお話ししていきます。
上の図は、左から大臀筋・右上の中臀筋、その下小臀筋とお尻の筋肉図です。
トリガーポイントが原因の坐骨神経痛(臀部や太もも下肢の痛み・しびれ)の原因となる筋肉で特に重要なのが、小臀筋です。
小臀筋は、大臀筋の下にある中臀筋のさらに下の股関節付近にあり、この筋肉にトリガーポイントが発生すると、坐骨神経痛と言われるような、臀部や太もも、ふくらはぎに症状を出します。
小臀筋は、非常に深い位置にありますので、マッサージなどの徒手療法では、施術が難しく、鍼治療で使用する針も6cm以上のものを使用します。
場合によっては10cmを超える針を使用することもあるのですが、深い場所に針を刺すからといって、痛いわけではないので安心してください。
小臀筋のトリガーポイントに針が到達すると、「ず〜ん」とした響きと言われる感覚が出現し、いつも痛いところにまさしく響きます。
その後、15〜20分ほど針を打ったままお休みいただくことで、筋肉が緩み、痛みが楽になっていきます。
施術の回数としては、症状によりかわりますが3〜10回程度をお考えください。
施術の頻度としては、最初の3〜5回は週に1度、その後は症状を見ながら、間隔を空けていきます。
坐骨神経痛・臀部・太ももの・ふくらはぎの痛み痺れでお悩みの方は、お試しください。
身体の痛みは、心を不安にさせ、そのことがより一層痛みを悪化させます。
お悩みの症状がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
=この記事は、鍼灸マッサージ師(国家資格)である当院院長の佐野聖が書いています=
「佐野聖は1995年の国家資格取得以降、臨床の第一線で活躍しており、その技術は鍼灸の専門誌である「医道の日本」において紹介されるなど、トリガーポイント・筋膜由来の痛みやコリの改善において高い評価を得ております」