2025年07月05日
肘の辺りが痛い…診断は胸郭出口症候群?でも本当の原因は?
腱鞘炎・テニス肘
こんにちは。
はりきゅうマッサージ治療院feelの広末です。
今日は、整形外科で『胸郭出口症候群』と診断されたものの
肘の外側から前腕にかけての痛みがなかなか取れなかった
村田さま(仮名) 40代女性のケースをご紹介します。
鍼治療によって見えてきた、診断名とは異なる“本当の原因”とは・・・
似たような症状でお悩みの方の参考になれば幸いです。
◆週3でテニス+筋トレや踊り
週3回のテニスに加え、踊りなども楽しんでいる、とても活動的な方です。
ある日から、
肘周辺のズーンとした痛み
前腕の外側〜肘寄りの重だるさ
握る・ひねる動作時の不快感
を感じるようになり、整形外科を受診。
診断は「胸郭出口症候群」とのことでした。
◆胸郭出口症候群とは?
胸郭出口症候群(TOS)とは、首から腕へ伸びる神経や血管が
鎖骨周辺で圧迫されることによって起こる症状の総称です。
一般的な症状は、
腕や手のしびれ・だるさ
首〜肩〜腕にかけての重苦しさ
手の冷えや力が入りづらい感覚
などが挙げられます。
ですが、今回はそういった「胸郭出口症候群らしい症状」はあまり見られず
特に痛みを感じるのは前腕の外側、しかも動かした時に強く出るとのことでした。
◆問診で見えた“痛みの本当の場所”
施術前の問診の結果、以下のような状態が見られました。
・前腕の外側、特に外側上顆(肘の外側の骨の出っ張り)に近い伸筋群に強い圧痛と筋緊張
・肘関節そのものの可動域制限はほとんどなし
・手首を反らす、ラケットを振る、物を持つなどの動作で痛みが再現される
・初期には外側上顆自体の痛みはなかったが、筋肉の緊張が緩むにつれていわゆるテニス肘のような痛みも出現
つまり、診断は胸郭出口症候群でも、実際には前腕の筋肉の使いすぎが原因と考えられる痛みでした。
◆鍼治療でアプローチした部位と筋肉の働き
当院では、トリガーポイント鍼療法を用いて、痛みの元となる筋膜にアプローチしていきます。
◉肩・肩甲骨まわり
僧帽筋上部線維:首から肩にかけての緊張を和らげる
肩甲挙筋:肩甲骨の挙上を助け、過緊張があると首・肩のだるさを誘発
菱形筋:肩甲骨を背骨側に引き寄せる。肩甲骨の安定に重要
◉上腕
上腕三頭筋(外側頭):肘を伸ばすときに使う。前腕伸筋との連動あり
上腕筋:肘を曲げるときに使う。手や前腕の動きと密接に関係
◉前腕伸筋群(痛みの中心)
長橈側手根伸筋:手首の背屈(手の甲側に反らす)動作に関与。テニスで酷使されやすい
短橈側手根伸筋:ラケット操作などの精密な手首動作に使われる
総指伸筋:手の指を伸ばすときに働く。強く握る、手を広げるなどで負荷大
これらの筋肉が過緊張していると、外側上顆付近で“痛みの連鎖”が起きることがあります。
それが、いわゆるテニス肘(外側上顆炎)に似た症状を生み出していたと考えられます。
◆1回の鍼治療で感じた変化
初回の鍼治療後「1回でもかなり楽になった」
という感想をいただきました。
◆胸郭出口症候群の診断とは何だったのか?
診断名が「胸郭出口症候群」であっても、
実際の症状がその通りでないケースは珍しくありません。
今回のケースでは、
神経や血管の圧迫症状は見られなかった
むしろ筋肉の疲労・オーバーユースによる痛みが中心だった
鍼治療による筋緊張の調整で症状が軽減した
という経過から、診断とは別の視点で身体をみることの大切さを改めて実感しました。
※当院では、診断を否定するものではなく、身体の状態を総合的に判断して施術を行います。
◆今後の治療計画
週1回の鍼治療を4〜5回継続し、筋肉の状態や動作時の痛みを観察していく方針をお伝えしました。
急性の痛みは早めに落ち着かせることが重要ですが
身体全体のバランスの再調整や使い方の見直しも不可欠です。
◆最後に
肘の痛みや腕のだるさは
どこが悪いのかよくわからない
診断されたけど、治らない…
と感じてしまう方がとても多いです。
でも実は、痛みの原因は意外とシンプルで
筋肉への正しいアプローチだけでスッと楽になるケースもたくさんあります。
長引く痛みでお悩みの方、整形外科で治療を受けても改善しない方は
ぜひ一度、当院のトリガーポイント鍼治療を受けてみてください。