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鍼灸専門治療院 feel横浜本院 スタッフブログ
2025年05月18日

鍼治療のあと「痛みが増した」と感じるのはなぜ?気になるDNICとは

鍼治療

こんにちは。
トリガーポイント鍼治療 feel の広末です。

今日は、実際に当院で鍼治療を受けられた方の体験をもとに、治療後に一時的に痛みが増す理由と、その後に起こるからだの変化についてお話しします。

鍼治療を受けたあと、「いつもと違う痛みが出て不安になった」「これって悪い反応なのでは?」と感じた経験はありませんか。

本記事では、治療後に違和感や痛みが出る理由を、実際の患者さまの声とともに、DNIC(広汎性侵害抑制調節)という身体の仕組みから解説していきます。

「なぜ一度つらく感じるのか」「その後、体の中で何が起きているのか」を知ることで、鍼治療に対する不安が和らぎ、安心して施術を受けていただけるはずです。ぜひ最後までご覧いただき、ご自身の体の変化を理解するヒントにしてみてください。


■ 「治療の翌日に、違う種類の痛みが出て…」

先日、腰痛でご来院された女性の患者さまがいらっしゃいました。
トリガーポイント鍼治療を行った翌日、こんなご連絡をいただいたのです。

「鍼を受けた後、いつもの腰痛とは違う“ズーンとした痛み”が出てしまって…。
少し不安になったので、次回の予約はキャンセルしたいです。」

もちろん、不安なお気持ちはよくわかります。
初めての治療や、普段と異なる感覚に驚かれるのは自然なことです。

そこで一旦、次回のご予約はキャンセルさせていただきました。


■ ところが、その2日後…

その方から、再びご連絡がありました。

「あれから体がとても楽になって、驚いています!改めて予約を取り直したいです。」

治療直後の「一時的な反応」を越えたところに、本来の改善が待っていたのです。


■ なぜこういうことが起こるのか?──DNICという身体の仕組み

これは、「広汎性侵害抑制調節(DNIC)」という生理的なメカニズムに関係しています。

トリガーポイント鍼治療では、あえて“痛みのセンサー”に働きかける刺激を加えることで、
脳や脊髄の中で「もうこれ以上、痛みを感じないようにしよう」という**抑制システム(DNIC)**が作動します。

その過程で、一時的に筋肉痛のような重だるさや、異なる種類の痛みを感じることがあります。
これは、体が“再起動”しようとしているサインでもあるのです。

このような反応は、俗に「好転反応」と説明されることもあります。
好転反応とは、主に民間療法や健康食品の分野で使われる言葉で、施術後に一時的なだるさや痛み、不調が現れる現象を指します。

両者は「施術後に一時的な不調が出る」という点では共通していますが、厳密には同じ意味ではありません。当院では、感覚的な表現だけに頼らず、身体の仕組みに基づいた説明を大切にしています。


■ 体が変わる前には、一度揺れることがある

鍼治療は、表面的な症状だけでなく、深部の筋肉や神経のバランスにも作用します。
そのため、治療のあとに体が“揺れ戻し”のような反応を見せることは珍しくありません。

ですが、これは悪い反応ではなく、
変化が起こっている証拠です。

今回の患者さまのように、2~3日後に
「明らかに楽になった」
「動きやすくなった」
と実感される方は非常に多くいらっしゃいます。


■ 最後に:どうぞご安心ください

万が一、治療後に不安な変化を感じた場合は、いつでもご連絡ください。
その方の体調や反応に応じて、刺激量の調整や施術方法の変更を行うことも可能です。

私たちは、単に“その場の痛みを取る”のではなく、
本質的な回復を目指したサポートを行っています。

あなたの体の声に、しっかり耳を傾けながら、無理のないペースで前に進んでいきましょう。



【DNIC:広汎性侵害抑制調節】





─「別の痛み刺激」によって、もとの痛みが和らぐメカニズム

この図は、DNIC(Diffuse Noxious Inhibitory Controls)=広汎性侵害抑制調節を表したものです。

左側の人の体にある痛み刺激A(例:腰の痛み)が、脊髄を通って脳に伝わります。
次に、別の場所に痛み刺激B(例:膝の強い鍼刺激など)が加わると…
脳と脊髄は「全体の痛みの量を抑えよう」と判断し、痛み刺激Aが抑制される仕組みが働きます。
これが、鍼治療によって一時的に痛みが強く感じられることがあっても、その後に痛みが軽減する理由の一つです。



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