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鍼灸専門治療院 feel横浜本院 院長ブログ
2026年09月10日

ボート専門誌『BOAT CLUB』の取材を受けました|ボートフィッシングと身体について

セルフケア・メンテナンス
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ボートフィッシング専門誌『BOAT CLUB』2026年10月号の特集「ボートアングラーの肉体考」の取材を受けました。


今回のテーマは、「ボートフィッシングと身体」。

私は普段、鍼灸マッサージ師として身体の痛みや動作をみていますが、プライベートでは自分でボートを操船して東京湾へ出るボートフィッシングを楽しんでいます。

今回はその両方の立場から、

「ボートの上では身体にどのような負担がかかるのか」

「なぜ釣りをした翌日に腰や肩、首がつらくなるのか」

「長くボートフィッシングを楽しむために、どのような身体づくりを考えればよいのか」

といったことについて取材を受けました。

「釣っているだけ」でも、身体はかなり働いています
ボートフィッシングをしない方から見ると、釣りはそれほど身体を使うスポーツには見えないかもしれません。

しかし実際に船に乗っていると、身体は常に動いています。

特に海上では、陸上とは違って足元そのものが動きます。

船が上下・左右に揺れるたびに、私たちは無意識に姿勢を修正しています。

立っているだけでも、下肢や体幹を使ってバランスを取り続けているわけです。

さらに、波を受けながらの移動、操船、キャスティング、ルアー操作、魚とのファイトなどが加わります。

つまり、ボートフィッシングでは特定の筋肉だけではなく、全身を使って姿勢を安定させながら釣りを続けることが必要になります。

船の上で重要になる「立ち方」


取材でもお話ししたことの一つが、船上での姿勢です。

揺れている船の上で膝を伸ばしたまま身体を固めてしまうと、船から受ける衝撃を身体全体で分散しにくくなります。

一方、膝や股関節を適度に使える姿勢では、下肢を使いながら船の動きに対応しやすくなります。

これは、スクワットのような動作とも共通する部分があります。

スクワットというと「脚を鍛えるトレーニング」というイメージがありますが、ボートフィッシングでは単純な筋力だけでなく、股関節・膝関節・足関節を協調させて身体を支える能力も重要です。

長時間の釣行になるほど、こうした小さな姿勢制御の積み重ねが身体の疲労に関係してきます。

ジギングでは腕だけを使わない


ジギングなどのルアーフィッシングでは、肩や腕が疲れるという方も少なくありません。

ここで考えたいのが、ロッドを「腕だけ」で操作していないかということです。

人間の身体は、肩、背中、体幹、骨盤、下肢がそれぞれ独立して動いているわけではありません。

実際の動作では複数の関節や筋群が協調しています。

そのため、ロッド操作でも腕や肩だけに負担を集中させるのではなく、姿勢を安定させ、体幹も含めて身体全体を使うことが重要になります。

特定の場所ばかりが疲れる場合には、単純に「その筋肉が弱い」と考えるのではなく、身体全体の使い方を見る必要があります。

意外と見落としやすい「目」と首の疲労


ボートフィッシングでは、筋肉や関節だけでなく「目」もかなり使っています。

海面を見る。

魚群探知機を見る。

手元を見る。

遠くを見る。

再び魚群探知機を見る。

こうした視線の移動を一日の中で何度も繰り返します。

さらに、船そのものが揺れています。

人間は頭が動いても視線を安定させるため、視覚情報だけでなく、内耳の前庭系や首から入る固有感覚など複数の感覚情報を利用しています。

その代表的な仕組みの一つが前庭動眼反射です。

頭が動いたときに眼球を反対方向へ動かすことで、見ている対象を網膜上で安定させようとする反射です。

つまり、揺れる船の上で一点を見続けるという行為そのものが、陸上とは異なる条件になります。

長時間の釣行後に首や後頭部周辺の疲労を感じる場合には、ロッド操作や姿勢だけでなく、こうした視線の使い方や頭頸部の姿勢も考える必要があります。

釣りの前後の身体づくりも大切です


ボートフィッシングを長く楽しむためには、釣行当日だけではなく、普段から身体を動かしておくことも重要です。

特に、

下肢で身体を支える
股関節を動かす
体幹を安定させる
肩甲帯を含めて上肢を動かす
といった基本的な身体機能は、船上でのさまざまな動作に関係します。

釣行後も、ストレッチをするなどあえて身体を軽く動かすことが大切です。

ただし、強い痛みやしびれ、筋力低下などがある場合は、単なる「釣り疲れ」と自己判断せず、必要に応じて医療機関を受診してください。

鍼灸マッサージ師として、そして一人のボートアングラーとして


今回の取材は、普段の臨床とは少し違った角度から身体について考える機会になりました。

私自身、ボートで海へ出てルアーフィッシングをするので、

「あと何年、この釣りを楽しめるだろう」

と考えることがあります。

釣りを長く続けるためには、タックルやボートのメンテナンスだけではなく、自分自身の身体もメンテナンスしていく必要があります。

身体に痛みが出てから対処するだけではなく、普段から身体を動かし、自分の身体の状態を知っておく。

これは釣りに限らず、趣味やスポーツを長く楽しむための基本だと考えています。

今回の『BOAT CLUB』の取材では、鍼灸マッサージ師として日々身体をみている立場と、実際に海へ出て釣りをしているボートアングラーとしての立場、その両方からお話しさせていただきました。

4ページの特集は、アングラーにとって、きっと役立つはずです!


ボートフィッシングをされる方には、ぜひ「魚」や「タックル」だけでなく、釣りをしている自分の身体にも少し目を向けていただければと思います。


掲載誌
『BOAT CLUB』2026年10月号
特集「ボートアングラーの肉体考」

鍼灸マッサージ治療院 feel
院長 佐野 聖
鍼灸マッサージ師(国家資格保有)



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