fascia(ファシア/筋膜など)とは

鍼灸 マッサージ治療院feel横浜本院では、トリガーポイント療法を用いた鍼灸やマッサージの施術を行うにあたり、より正確な医学情報の提供や説明にも力を入れております。
患者さまにfacia(ファシア)の定義や構造、トリガーポイント療法の関わりなどを理解していただくことが、安心・安全の鍼灸治療のファストステップです。

fascia(ファシア)という言葉を聞いたことがある方もいれば、初めて耳にする方もいらっしゃると思います。
人間の身体は、筋肉や骨、臓器、脂肪、皮膚、血管など様々な組織が無数に存在し、構成されていますが、それら一つひとつは「膜(結合組織)≠fascia(ファシア)」によって全て包まれていて、分離され、安定しています。一般的に fascia(ファシア) は「筋膜」と訳されますが、fascia(ファシア) の定義は国際的にも議論中で、適切な日本語訳は見つかりません。
従ってここでは、そのまま「fascia(ファシア)」と呼びます。
まず皆さんには、fascia(ファシア) の存在を認知していただき、それらが身体の中で何重にも重なっているということをなんとなくイメージしていただければ十分です。

fascia(ファシア)の構造

fascia(ファシア) の中でも当院で採用している「トリガーポイント治療」と深い関わりがある、筋肉(筋膜)を中心にお話させていただきます。筋膜は全身を連続的に覆っていて、大きく分けると「浅筋膜」と「深筋膜」の2種類に分類されます。
浅筋膜:皮下組織中に存在し、皮膚と筋の間のスライドをサポート。外力から筋肉を守る。
深筋膜:個々の筋肉を覆い、筋同士の摩擦を軽減。筋肉の固定・収縮の制限に作用する。
また、深筋膜のさらに下層には3種類の筋膜が層を成していて、筋肉が円滑に運動を行えるようにサポートしています。
①筋外膜:各筋肉を包み、骨に付着する腱や靭帯と連続している膜。
②筋周膜:筋線維を束ねている膜。
③筋内膜:筋線維1本1本を包む膜。

fascia(ファシア)の働き

上記で、筋膜は主に「各筋肉を円滑に動かせるようにサポート」や「外的刺激から筋肉を守る」などの働きを行っていて、筋肉が正常に機能するためには非常に重要な組織であることを認識していただけたかと思います。しかし、時にfascia(ファシア)(筋膜)は「痛みの原因」となってしまうことがあります。 fascia(ファシア)は主にコラーゲンやエラスチンといった線維状のタンパク質とそれらを取り囲む水分、細胞によって構成されていて、本来fascia(ファシア)の中はとてもみずみずしい状態です。
しかし、fascia(ファシア)に集中的負荷がかかると水分が失われ、バランスが崩れてしまい、fascia(ファシア)がよれた状態となります。すると、よれたfascia(ファシア)が包んでいる筋肉だけでなく、fascia(ファシア)の上にある皮膚や脂肪、隣り合ったfascia(ファシア)も円滑に動かすことが出来なくなります。
この状態を放置しておくと状態は少しずつ悪化し、隣り合ったfascia(ファシア)との癒着をはじめます。
人体には至るところに「侵害受容器」といって痛みを感知するセンサーが備わっていますが、fascia(ファシア)上にもそのセンサーがあり、fascia(ファシア)の癒着部位に牽引等の負荷がかかるとセンサーが反応し、痛みが引き起こされます。
このfascia(ファシア)の状態は、ご自身の手の甲の皮膚をつねったまま指をグーパーグーパーと動かしてみるとイメージされやすいと思います。ただ痛いだけでなく、指が動かしづらいですよね。この皮膚をつねってよれている状態(癒着)が体内でも起きているのです。

fascia(ファシア)の癒着の原因

fascia(ファシア)に負荷がかかる要因として次のようなことが挙げられます。

fascia(ファシア)についてイメージ

・長時間の同じ姿勢
・猫背などの不良姿勢
・運動不足
・ケガ・炎症
・精神的ストレス
・手術 etc.
パソコン業務や長距離の車の運転、携帯電話の操作など、まさに現代人の生活ではfascia(ファシア)に負荷がかかりやすい場面が非常に多く、fascia(ファシア)へのストレスは溜まりやすい環境にあります。
定期的に運動を行い、fascia(ファシア)を動かすことが出来ていれば、上記のように日常生活でストレス溜まってしまってもリセットされますが、運動不足も重なることで症状の悪化は加速されます。
また、精神的ストレスによって交感神経が継続的に緊張していると、心だけでなく、身体(筋肉)も緊張した状態となり、fascia(ファシア)へのストレスにつながります。

「fascia(ファシア)」と「トリガーポイント」

痛みはfascia(ファシア)上に存在する「侵害受容器」という痛みセンサーによって感知されていることをご紹介させていただきましたが、侵害受容器にストレスがかかり続けると痛みセンサーは過敏化してしまいます。過敏化した侵害受容器は「トリガーポイント」と呼ばれ、ちょっとした刺激でも痛みを感じるようになります。
このように、fascia(ファシア)とトリガーポイントには深い関わりがあり、当院では鍼とマッサージを行うことで、「トリガーポイント」を正常なセンサーに戻し、症状を緩和・改善していきます。トリガーポイントが発生している筋肉(fascia(ファシア))に対してアプローチするのはもちろんのこと、併せて周囲のfascia(ファシア)を調整することで“痛み”だけでなく“動き“も改善が期待できますので、”本来の身体の快適さ“を感じていただけます。

腰痛の多くは原因不明?

ここまで目を通していただければ、fascia(ファシア)やトリガーポイントについての理解をかなり深めることが出来たのではないでしょうか。
最後に、鍼灸を受けに来て下さる方の訴える症状、トップ3のひとつである「腰痛」を例に挙げ、fascia(ファシア)とトリガーポイントについてご説明させていただきます。 国民病とも称されている腰痛は人口の約8割以上が一度は経験したことがあるとも言われていて、もしご自身で腰痛の経験がないとしても、身近の方が腰痛持ちという場合は多いのではないでしょうか。
そんな腰痛の約8割以上が原因不明であることを皆さんご存知でしょうか。
腰痛は、診察や画像診断で原因が特定できる「特異的腰痛」と原因が特定できない(≒危険ではない)「非特異的腰痛」の2種類に分けることができます。

特異的腰痛 椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症、腰椎圧迫骨折など
非特異的腰痛 検査をしても痛みの原因となるような明らかな異常がない腰痛

非特異的腰痛はfascia(ファシア)が原因であることがほとんどで、トリガーポイント治療は非常に有効的です。腰周囲にあるfascia(ファシア)への負担が少しずつ蓄積され発症へと至ります。長時間座ることが多く、筋肉を持続的に収縮させてしまっている方や、仕事中に腰を曲げたりひねったりする動作が多い方は要注意です。また、無意識してしまう動作で腰に負荷がかかりやすいのが足を組む姿勢です。足を組むと、足を上に乗せている側の骨盤と肋骨の距離が縮まり、その間に付着している筋肉は持続的な収縮をします。
非特異的腰痛の方だけでなく、以前に特異的腰痛を発症し、慢性的な腰痛や坐骨神経痛をお持ちの方などにもトリガーポイント治療は有効的な治療方法です。
お気軽にお問い合わせください。
参考書籍:「人体の張力ネットワーク 膜・筋膜 最新知見と治療アプローチ」

‐著Robert Schleip 他‐

fascia(ファシア)についてイメージ

鍼灸 マッサージ治療院feel横浜本院では、痛みやコリの原因になるトリガーポイントを刺激し症状を緩和させると共に、周囲のファシアのリリースを行うことで、痛みのない、動きやすい機能的な身体を手に入れていただくための施術を行っております。
また、身体が凝って動かしにくい、突っ張る感じがするなど、痛みのない段階で施術を受けることで、痛みやしびれの予防となります。

※この情報は鍼灸師として25年間第一線で活躍した当院の院長佐野聖が記述しており、日本で代替医療に分類されている国家資格を持っております。当院では、Fasciaについて正しい知識をお伝えするために日々努めております。痛みなどのお悩みの方は是非当院までお越しください。(※Fasciaの情報や療法には個人差がありますので、予め十分な時間を確保の上説明を行います。)