トリガーポイントとは
ABOUT TRIGGER POINT

トリガーポイントって何?

※このページは当院の院長佐野聖が制作しました。

近年では、筋膜治療として認知度も高まってきた「トリガーポイント」。
2003年の開業のトリガーポイント専門鍼灸院 feel が掘り下げていきます。

横浜 鍼灸 美容鍼 トリガーポイント療法専門 feel横浜本院

■ トリガーポイントとは?

トリガーポイント(Trigger Point)とは、筋肉や筋膜に生じる「痛みの引き金」となるポイントのことです。
正式には「痛覚過敏部位」とも呼ばれ、体内にある痛みのセンサーが過剰に反応し、わずかな刺激や、時には何もしていなくても痛みを感じるようになってしまう場所です。
「Trigger=引き金」「Point=点」、つまり「痛みを引き起こす点」と訳され、日本では「発痛点」とも呼ばれています。

■ トリガーポイントを知ることが、つらい痛みを解決する第一歩

慢性的なコリや痛みがなかなか改善しない…そんな方は、ぜひトリガーポイントについて知ってみてください。
次に、トリガーポイントがどのようにして痛みを引き起こすのか、具体例を交えてご紹介します。

■ 痛みのセンサーが暴走する? ─ トリガーポイントの正体

私たちの体には、皮膚だけでなく筋膜(ファシア)や筋肉の深部にも“痛みを感じるセンサー”が備わっています。
しかし、ストレスや姿勢の崩れ、長時間の負荷などによってこのセンサーが過敏になると、本来なら痛みを感じないはずのわずかな刺激でも痛みを強く感じるようになります。
これが「トリガーポイント」ができるメカニズムです。ひどい場合は、刺激がなくても痛みを感じ続ける状態になります。

■ ファシア・筋膜にできるトリガーポイントとは?

誰しも一度は経験したことがある「靴擦れ」。
赤くなってヒリヒリ痛むあの感覚──実は、これと似た現象が身体の中のファシア(筋膜)でも起こることがあります。
ファシアや筋膜は、筋肉の動きに伴って擦れ合うことがあります。
その動きが繰り返されると、まるで靴擦れのように“中から炎症”が起き、痛みを感じやすくなるのです。
この状態では、動作による痛みだけでなく、安静時にも「ジンジン」「ズキズキ」とした痛みやしびれを感じることがあります。
たとえば──
オフィスワークでキーボードを長時間打つことで、前腕の筋膜がこすれ合い、センサーが過敏化。
このような部位に形成されたトリガーポイントは、肘や手首の痛みやしびれの原因になることもあります。

■ 血流障害が生むトリガーポイント ─ 霜焼けに似た状態?

もうひとつの原因が「血流障害」です。
霜焼けを思い出してください。寒さによって血流が悪くなり、かゆみや痛み、腫れが出てきますよね。
同じことが筋肉や筋膜内部でも起こります。
たとえば、椅子に長時間座っていると、お尻はストレッチされながら体重がかかり続け、“のし餅”のような状態に。
これにより筋肉がうっ血し、栄養不足になった筋膜はセンサーが過敏化し、トリガーポイントが生じるのです。
このようにして形成された臀部のトリガーポイントは、坐骨神経痛のような下肢の痛み・しびれの原因になることもあります。

横浜 鍼灸 美容鍼 トリガーポイント療法専門 feel横浜本院
横浜 鍼灸 美容鍼 トリガーポイント療法専門 feel横浜本院

■ トリガーポイントの痛みが飛ぶ?─「関連痛」の正体

トリガーポイントを語るうえで欠かせない概念が「関連痛」です。
実際に痛みを感じる部位と、痛みの“本当の発生源”が異なることが多く、ある研究ではその割合が約7割にのぼるとされています。
つまり、「ここが痛い」と感じている場所ではなく、離れた別の部位にあるトリガーポイントが原因になっていることが多いのです。
たとえば──
肩が痛い=原因は首や背中の筋膜にある
膝が痛い=原因は太ももの筋肉にある
といったように、“痛みの黒幕”が他の場所に隠れているのです。
このような現象を関連痛(Referred Pain)と呼びます。
当院では、この関連痛パターンを的確に読み解き、本当の原因筋にアプローチする鍼施術を行っています。

■ トリガーポイントと圧痛点の違い

「トリガーポイント」と「圧痛点」は、混同されがちですが明確に異なります。

  • 圧痛点:押したときに痛みを感じる部位
  • トリガーポイント:押すことで離れた部位に痛み(関連痛)が生じる部位

トリガーポイントは、筋肉・膜内部に形成され、特定の筋肉が硬くなり痛みを発する中心点となっているのが特徴です。

■ トリガーポイントとファシアの深い関係

トリガーポイントを語るうえで欠かせないのが「ファシア(Fascia)」の存在です。
ファシアとは、筋肉・骨・臓器・脂肪・血管など、体内のあらゆる構造を包む“膜”の総称。
一般的には「筋膜」とも呼ばれますが、筋膜はファシアの一部にすぎません。
このファシアが、運動不足・同一姿勢・ストレスなどにより癒着を起こすと、 一定の動作や姿勢などでトリガーポイントが刺激され、痛みが発生します。
▼詳しくはファシア解説ページへ

■ トリガーポイントができる主な原因

トリガーポイントは、以下のような身体的・環境的・心理的ストレスが原因で形成されると考えられています。

  • 物理的ストレス:筋肉の使いすぎ、過度な運動、誤ったフォームでのトレーニング
  • 環境的ストレス:デスクワークによる同一姿勢、寒冷環境での血流悪化
  • 精神的ストレス:ストレスによる筋緊張や自律神経の乱れ

これらの要因が複雑に絡み合い、ファシアに癒着を引き起こし、やがてトリガーポイントが形成されるのです。

■ トリガーポイントの施術法について

トリガーポイントが形成された部位では、血流が低下し、筋肉や筋膜が過敏な状態になっています。
そのため、トリガーポイントに直接アプローチするだけでなく、周囲の筋肉や筋膜も含めた広範囲な施術が重要です。
これにより、痛みを感知するセンサー(侵害受容器)の過敏さを緩和し、症状の改善を図ります。

■ トリガーポイント療法の効果が期待される症状

トリガーポイント療法は、以下のような筋筋膜性疼痛症候群といわれる痛みや不調に対して効果があるとされています。

  • 慢性的な腰痛
  • 坐骨神経痛のような下肢のしびれ・痛み
  • 頭痛や首こり
  • 肩こり・肩の可動域制限(五十肩)
  • 筋肉の張りやだるさ
  • スポーツや仕事による筋疲労など

■ 主なトリガーポイント施術法

トリガーポイントへのアプローチには、さまざまな方法があります。

  • 鍼灸(トリガーポイント鍼灸)
    → 血流の改善と神経センサーの正常化を図ります。
  • マッサージ
    → 筋肉の緊張を緩め、循環を促進。浅層のトリガーポイントに有効。
  • 筋膜リリース
    → ファシアの癒着を改善し、可動域と柔軟性を回復。
  • トリガーポイント注射
    → 医療機関で行われる、薬剤を用いた直接的なトリートメント。

当院では、これらのうち鍼灸と手技療法(マッサージ・筋膜リリース)を組み合わせた、 身体に優しく、かつ根本からの改善を目指すトリガーポイント鍼灸を提供しています。

横浜 鍼灸 美容鍼 トリガーポイント療法専門 feel横浜本院

LINEでお問合せ