ABOUT TRIGGER POINT

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トリガーポイント治療について

人間には痛みを感じるためのセンサーがあります。それは、当然皮膚表面にもありますが、身体の中にも備わっています。

しかし、残念なことにこのセンサーが過敏になり、ちょっとした刺激や冷えでも痛みを感じるようになったり、ひどい場合には、刺激がなくても常に痛みを感じるようになってしまいます。

例えば・・・
皆さんもきっと一度は経験のある、靴ずれを思い出してください。
靴ずれした場所は赤くなります。
そして、ちょっとした刺激でヒリヒリ痛みを感じる、時には刺激をしなくても常にヒリヒリして、広い範囲で痛みを感じます。
この状態が皮膚にある痛みのセンサーが過敏になっている状態です。

こすれて、赤くなっているから当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、身体の中にあるセンサーも、筋肉(筋膜)同士がこすれたり、筋肉と骨の接合部に負担がかかってセンサーが過敏になると、痛みを過剰に感じたり、痛みを常に感じるようになっていまいます。

また時にトリガーポイントは、遠くの方へ痛みを放散(*1)させます。

例えば臀部にあるトリガーポイントが、太腿の裏側、ふくらはぎなどに痛みや痺れを放散させたり、冷えや熱感を出すこともありますし、肩こりが頭に放散痛を出すと頭痛となり、肩こりよりも頭痛の方が強いため本来の原因である肩こりが忘れ去られ、長引く頭痛に悩まされたりします。

トリガーポイントができてしまうと、その他にも腱鞘炎や膝の痛み、顎の痛みなど様々な痛みの原因になります。

トリガーポイントの見つけ方

身体の中なので、靴ずれのように目で見ることはできませんが、痛みを感じる時の動作や、逆に痛みを緩和できる体制をお聞きすることで、トリガーポイントのあるエリアを特定し、触診によってみつけていきます。

トリガーポイントの治療法

トリガーポイントのある場所は、血流が悪くなっていますので、トリガーポイントが出来てしまった筋肉・筋膜を治療することに加え、周囲の筋肉にも施術をして、より高い治療効果と再発の防止をしていきます。

トリガーポイントに刺激が加わると、特有の「ズーン」という響く感じがしますが、これはトリガーポイントに当たったサインでもあります。

治療を始めたばかりのころは、この感じも強く感じ、時にきつく感じることもありますが、身体が良くなっていくにつれて、軽くなり気持ち良い感覚に変わっていきます。

*1 痛みの放散(放散痛):本来悪い場所と違った場所まで痛みが広がる現象、上の奥歯に虫歯があるのに、下の歯やあごまで痛みを感じるというのも放散痛です。

以下より、痛みとトリガーポイントについてさらに詳しく説明いたします。

痛みに対する様々な治療方法が存在している今の時代、自分の痛みには一体どの治療が合っているのか探すだけでも大変だと思います。
feelがなぜトリガーポイント治療を行うのかを理解して頂く為に、特に患者様からのご質問の多い項目を中心に順を追ってご説明いたします。

1. 痛みはどうして出るの?

(1) 痛みを感じるのは"脳"伝えるのは"神経"

例えば手を切った時に、「痛い!」と感じるのは切った手の傷そのものではありません。
ここからはちょっと難しい話になってしまいますが、痛みについて理解して頂くためには大切な事なので少し細かく説明させて頂きます。

切った時に神経の先にあるセンサー(侵害受容器と言います)が受け取り、神経を伝わって脳が痛いと認識するのです。
センサーが受け取るのは、切った部分の組織が破壊された時に放出される"発痛物質"というものです。
この痛みを伝える神経を末梢神経と言いますが、その中でも痛みの刺激を受け持つのは"Aα線維"と"C線維"の2種類です。
それぞれ下記の様に役割分担されています。

Aδ繊維 痛みを一瞬で感じ取り、すばやく脳へ伝える。
【例】 手を切った瞬間に感じる鋭い痛み
C 線維 やや遅れて脳へ伝える。
【例】 手を切ってしばらくしてから感じるジーンとした痛み

例えば腰痛・首肩痛や膝痛など長引く痛みを脳へ伝達するのは、C線維の分担となっています。
というように、あなたの「痛い」という感覚を消す (治す) 為には、その痛みを発している神経線維の受容器に正しくアプローチする必要があります。

(2) 痛みには種類がある

(1) 痛みを感じるのは"脳"伝えるのは"神経"でお伝えしたように、痛みを伝える神経線維には種類があります。
これを痛みを感じる側の観点で分けると下記の様になります。

痛みの種別 発生要因と例 神経線維
①神経障害性疼痛 神経、脊髄、または脳の損傷や機能障害によって起きる。
【例】腰痛や首肩の痛み、坐骨神経痛
C 線維
②侵害性疼痛 体の組織の損傷によって起きる。
【例】切り傷、打撲、骨折、火傷
Aδ繊維
③心因性疼痛 心理的要因によって起きる。

更に同じ痛みであっても人によって大小の差があると言われています。

①のC線維が痛みの発痛物質受け取る神経受容器を"ポリモーダル受容器"といいます。
トリガーポイント治療は、このポリモーダル受容器にアプローチして①の痛みを緩和させようとする治療法です。

(3) 自分の痛みは何が原因なのか

痛みやシビレがでると、まず心配されるのが「骨」です。

腰が痛い・肩が痛い・首が痛いまたシビレがでた時にも、整形外科でレントゲンを撮るというのが一般的だと思います。
しかし実際にレントゲンを撮っても異常がなく、飲み薬や湿布をもらい様子を見る方が大半だと思います。
この場合、時間の経過とともに良くなることもありますが、同じくらいの割合で悪化する可能性もあります。
そして、このくらいの痛みならと諦める方もいます。 (意外と一番多いのではないでしょうか)
当院を受診された方の中にも、肩の痛みの治療でいらして、実は何年も前から腰が痛いけれど、諦めているという方が多く見受けられます。
この場合腰も合わせて治療をするのですが、みなさん「早く治療すれば良かった」と言われます。

又、ヘルニアと診断されたからといって"痛みの原因がヘルニアによる神経の圧迫"ではありません。
ヘルニアで神経が圧迫された場合には、痛みやしびれが出るのではなく、生理学上"麻痺"が起きるのが普通です。そして何も症状が出ていない人でもヘルニアがある人は実はたくさん居るのです。

痛いと思った時には「筋肉」や「血管」が原因の可能性も高いということを思い出して欲しいです。
「筋肉」に関しては"トリガーポイント"ができてしまっているかもしれません。
「血管」に関しては痛い部分の周辺には"病的血管"(もやもや血管とも言います)ができてしまっているかもしれません。

"トリガーポイント"と"病的血管"については後でご説明致しますが、どちらも当院の鍼治療・マッサージ治療により改善の可能性が高いです。

(4) 痛みの悪循環

例えば肩こりを我慢していたら、首も背中も痛くなってきたという患者様は少なくありません。
これは痛みの悪循環が発生している可能性が高いのです。

どんな循環の事なのかを説明します。

トリガーポイント 痛みはどうして出るの?

この流れは後で説明するトリガーポイントができる過程のStage1,2,3と同じ過程ともいえます。

2. 鍼はなぜ効くの?

鍼治療の効果については諸説あります。
主に『自律神経系・内分泌系・免疫系に作用して痛みを抑えたり身体を調える効果がある』といわれています。

この中で痛みを抑えるためには、下記の様な作用があります。

  1. ゲートコントロール作用:鍼刺激によって脊髄で痛みを抑える。
  2. 鎮痛物質の分泌作用:鍼刺激によって脳内に鎮痛物質(エンドルフィン)が分泌される。
  3. 神経の痛み信号遮断作用:鍼刺激が末梢神経の痛みの信号を遮断する。
  4. 痛覚の閾値上昇作用:ツボ等の刺激により痛覚の閾値があがり、痛みが抑制される。
  5. 血液循環の改善作用:筋肉の緊張を緩め、血液循環を改善する。

これらの痛みを抑える作用以外の大きなものとしては、自律神経のバランスを調える作用により、「自然治癒力」を底上げするという効果も期待できます。

3. トリガーポイントってなに?

『トリガーポイント』を直訳すると「引き金となる場所」です。
痛みの本来の原因は、痛い場所ではなく離れた場所に存在し、そこが"引き金"となって痛みを出すという意味です。

トリガーポイントが存在する場所は様々ですが、筋肉と骨の境目に作られる事が多く、他に筋肉を包む膜(筋膜)や腱や靭帯に作られる事もあります。
場所によってはトリガーポイントは手で触る事が出来、コリの様な状態になっています。
そしてトリガーポイントに押す等の刺激を与えると、押したところ以外の離れたところにも痛みが生じる事(『関連痛』といいます)も大きな特徴のひとつと言えます。

トリガーポイント トリガーポイントはなぜできるのでしょうか?

ではトリガーポイントはなぜできるのでしょうか?

トリガーポイントが出来る理由はいくつか想定されていますが、その有力な説をご紹介いたします。

【 トリガーポイント Stage 1 】

普段の生活の中での"繰り返し動作"や"同じ姿勢の持続"はどちらも筋肉の収縮が必要であり、特に骨の付着部には負担のかかった状態となります。
この負荷の積み重ねにより、筋肉付着部や筋膜にある受容器が感作(過敏になってしまう事)され、その場所がトリガーポイントとなると言われています。

又、この負荷の積み重ねにより、筋肉のエネルギーが不足して虚血(血液が不足)状態となり、トリガーポイントが出来るとも言われています。
この時点ではまだトリガーポイントは第一段階で、マッサージやストレッチで改善出来るレベルです。

【 トリガーポイント Stage 2 】

Stage 1をそのまま放っておくと、次の段階の潜在性トリガーポイントができます。
この時点では安静時の痛みは出ませんが、その場所を圧したり、身体を動かすと痛みが出ます。

【 トリガーポイント Stage 3 】

更にStage 2をそのまま放っておくと、安静時にも痛みが出る様になります。
活動性トリガーポイントができています。
ここまで至ってしまうと慢性痛へ変化する可能性も高くなります。

Stage 1, 2, 3のイメージすると下図の様になります。

トリガーポイント トリガーポイントイメージ?

4. 痛みの原因は血管の可能性がある?

近年、慢性疼痛と毛細血管は関係があると言われている説があります。 この毛細血管とは"異常な毛細血管"のことです。

これは痛みと血管の研究を行っている奥野祐次先生により提唱されていますが、この血管はぐちゃぐちゃとした構造になっていて過剰に増えていることから"もやもや血管"とも呼ばれています。
では、なぜこんな血管が出来てしまい、そこが痛むのでしょうか?

  1. 最初に痛いと感じた時、その部分には炎症が起きている事があります。
  2. 炎症が発生した場所には新しく毛細血管が増えます。 (この新生毛細血管がもやもや血管です)
  3. 血管が増えるとそれに沿って神経線維も伸びます。

痛む理由 その1

新生毛細血管は炎症細胞を呼び込んでしまうため、炎症自体を長引かせてしまします。

痛む理由 その2

この異常な毛細血管に血流が取られた周辺組織は、必要な酸素が供給されなくなってしまい、発痛物質が放出されます。

痛む理由 その3

血管と共に増えた神経線維は痛みを感受するポリモーダル受容器を持っているので、慢性的に痛みが続きます。

※もやもや血管ができる場所は、トリガーポイントのできやすい場所と共通しているとも言われています。
従ってもやもや血管が原因の痛みに対しても、トリガーポイント治療の効果が期待できるということになります。

5. トリガーポイント治療ってどんな治療?

出来てしまったトリガーポイントをどうしたら痛みが和らぐのでしょうか?
トリガーポイントの治療方法としてはいくつかありますが、ここでは当院が行うトリガーポイント治療法についてご説明させて頂きます。

3.トリガーポイントってなに?で説明したように、トリガーポイントができている場所は、受容器が感作 (過敏になってしまう事) されたり、筋肉のエネルギーが不足して虚血 (血液が不足) 状態となっています。
これらに対してトリガーポイント治療により期待できることは何でしょうか?

A. 感作した受容器を刺激し、再生又は元の状態に戻します

トリガーポイント トリガーポイントイメージ?

B. 虚血状態となった筋組織からは発痛物質が放出されている為、組織の血流を改善して鎮痛物質を放出させます

トリガーポイント トリガーポイントイメージ?

では具体的にはどのような治療なのでしょうか?

まずできてしまったトリガーポイントの検索を行い、その場所に鍼やマッサージで直接アプローチします。
そして一時的には症状の再現 (痛い時の感覚がよみがえる) が起き、同時にご自身の悪いところはココなのだと、直観的に理解していただけるはずです。

その後、痛みの再現は徐々に弱まっていき、痛み(シビレ・コリ)は緩和されていきます。
トリガーポイントStage3の方はStage2へ、Stage2の方はStage1へと戻していくことを行っていきます。

さらに当院では、希望者には、付属のジムにて日常生活での姿勢改善、筋肉の正しい使い方を覚えていただくため、痛みの出にくい身体を手に入れていただくため、ピラティスや運動指導も行っております。

6. feelはなぜトリガーポイント治療なの?

院長の佐野聖は、鍼灸学生時代より、鍼灸院・接骨院でアルバイトをし、卒業後は約8年間、整形外科で、画像診断・西洋医学的疾病・様々な治療法を学びながら、患者様への鍼治療・マッサージ・機能回復訓練などを行っていました。
しかし、自分の中で納得のいく治療法は中々見つけることができませんでした。

そんな中、トリガーポイント鍼療法を知り、友人と共に、トリガーポイント療法の第一人者でもある関西鍼灸大学助教授の黒岩恭一先生のセミナーに2年に渡り参加しました。
それまでは、本に書いてあるトリガーポイント療法を見よう見まねで、施術しておりましたが、セミナーに参加し、トリガーポイントを見つけ出す検索技術、鍼をトリガーポイントに的確に当てる技術の難しさを痛感し、日々技術の向上に努めてまいりました。

現段階で私の知る限り、運動器の障害 (腰痛・肩こり・頭痛・膝の痛み・各種神経痛など) に対しては、トリガーポイント療法が一番効果的・速攻性のある治療法だと思っております。
また、feelの先生達ほとんどが、他の医療機関や治療院勤務を経験し、其々が、今までの治療法に限界を感じ、行き着いたのがトリガーポイント治療です。
幅広い治療技術を身に着け、すべての疾患・障害に対応できることも素晴らしいことですが、一つのことを、とことん突き詰めていき、その道のプロフェッショナルでありたいという思いも大切だと思います。そういう思いがあり、トリガーポイント治療専門にスタッフ全員が施術しております。

また、feelは常に、患者様に一番良い治療を提供していきたいという思いで、治療を行っています。
現在も、新しい情報も取り入れ最善の施術を提供できるよう心がけておりますが、痛みの治療のプロフェッショナルとして、現段階では自信を持ってトリガーポイント療法、特に鍼治療をご提供させていただいております。